The Spark of Modern Times
モダン・タイムズの妙巧
2022年度 第60回 レコード・アカデミー賞 受賞ディスクArtist(s) :
Kazunori Seo, flutePatrick Gallois, flute (only for the Hindemith Duo) 瀬尾 和紀(フルート)パトリック・ガロワ(フルート)
Information :
Release Date : 20 May 2022 Barcode : 4589538692780 Label : Virtus Classics, VTS-018 Media : CD-AUDIO Recording format : 24bit / 48kHz
Recorded contents :
Sigfrid Karg-Elert (1877-1933) : Sonate appassionata in fis-moll, Op. 140 PaulHindemith (1895-1963) : 8 Stücke für Flöte allein Ernst von Dohnányi (1877-1960) : Passacaglia for flute solo, Op.48-2 Paul Hindemith (1895-1963) : Kanonische Sonatine für Zwei Flöten, Op.31-3 Sigfrid Karg-Elert (1877-1933) : 30 Capricen für Flöte allein, Op.107 Johann Sebastian Bach (1685-1750) : Ciaccona, aus der Partita Nr. 2 in d-moll, BWV 1004
ジークフリート・カルク=エーレルト:ソナタ・アパッショナータ 嬰ヘ短調 Op. 140 パウル・ヒンデミット:8つの小品 エルンスト・フォン・ドホナーニ:パッサカリア Op. 48-2 パウル・ヒンデミット:カノン風ソナチネ Op. 31-3 ジークフリート・カルク=エーレルト:30のカプリス Op. 107 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ:チャッコーナ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV 1004より)
Recording Data :
2006-2010, around Jyväskylä, Finland 2006年~2010年、フィンランド、ユヴァスキュラ近郊
Recording engineer : Sean Lewis Mastering engineer : Kotaro Yamanaka / 山中 耕太郎 (Rec-Lab)
Producer : Kazunori Seo
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Streaming :
Naxos Music Library (Global) | ナクソス・ミュージック・ライブラリー (Japan)
真のヴィルトゥオージティとは何かを問う「グラドゥス・アド・パルナッスム」
フルートの美点を保った上での限界点の追求という困難な課題に立ち向かう瀬尾の演奏は、まさに堅牢な土台の上に大伽藍を描いたもの。近代フルート音楽における無伴奏作品の存在意義をあらためて知らしめた珠玉の一枚。 (西村 祐)
近年、ピアノ演奏やプロデューサーとして多彩な活動をする瀬尾和紀が、本来の楽器であるフルート、それも無伴奏作品でその真価を問う1枚が登場。 選ばれた作品はカルク=エーレルトの「30のカプリス」を中心に、ドホナーニ、ヒンデミットの近代作曲家の小品と、瀬尾自身がアレンジしたJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より「チャッコーナ」というもので、 2本のフルートで演奏されるヒンデミットの「カノン風ソナチネ」には、彼の師であるパトリック・ガロワが参加。なんとも贅沢で聴きごたえのある1枚に仕上がっています。 カルク=エーレルトはドイツ後期ロマン派のオルガニスト兼作曲家。木管楽器のための作品も数多く、なかでも第一次世界大戦中、軍楽隊でライプツィヒ・ゲヴァントハウスのフルーティスト、カール・バルトゥザット(Carl Bartu?at)と親交を持ったことでフルートのための重要な作品を残しました。 この「30のカプリス」は副題に“グラドゥス・アド・パルナッスム=パルナッソス山への階梯”と付けられており、芸術や学問の聖地とされるパルナッソス山へ段階を踏んで登っていくように、高度な技術を磨いていくための練習曲との意味合いを持つ曲集。フルートを愛する人ならば、ぜひ聴いていただきたい重要な作品です。 最後に置かれたバッハのチャコーナでの緊張感に満ちた音楽も聴きどころ。 (NAXOS JAPAN)